こんにちは。
個別銘柄に投資する際、どうやってたくさんある企業から選べばいいのかな?と疑問に思っていました。調べてみるとセクターごとに選ぶ「分散投資」というのか大事なんだとわかってきたので、今回は個別銘柄へ投資する際の「分散投資」についてお話したいと思います。
セクターごとに銘柄を選ぶ分散投資
初心者が個別銘柄に投資する際、適切な数字は8~16銘柄だと言われています。8銘柄以下だと分散が十分にできておらず、1株あたりの※ボラディリティが資産全体に与える影響が大きくなってしまいます。逆に16銘柄以上だと素人が管理するのは困難だと言われているからです。
8~16銘柄に投資する際、セクターに分けて投資する必要があります。セクターというのは上場している企業を「業種ごと」にグループ分けしたものです。一つのセクターに偏った投資をすると、そのセクターの株価が下がったとき、持っている株全部の株価が下がるという事になりかねません。そういう状況になるとほとんどの人が株を※狼狽売りしてしまいます。なので投資に対する自分のメンタルの負担を減らすためにも、セクター分散はとても重要です。
米国株は「景気敏感セクター」と「デフェンシブセクター」の2つのセクターに分けることができます。景気敏感セクターとは景気がいいときは伸びが良く、景気が悪くなると一気に下落する可能性があるような、景気に左右されやすいセクターです。ディフェンシブセクターとは、景気によって株価の変動が少ないセクターです。その二つのセクターをさらに細かく11のセクターに分けると下のようになります。
◆景気敏感セクター◆
1,情報技術(ハイテク)
アップル、マイクロソフト、IBM
2,金融
ウェルズファーゴ、USバンコープ
3,資本財
スリーエム、キャタピラー
4,一般消費財、サービス
アマゾン、マクドナルド、ホームデポ
5,素材
ダウ、ダイヤモンド・ダイニング
6,エネルギー
シェブロン、エクソンモービル
7,不動産
RMRグループ
◆ディフェンシブセクター◆
8,生活必需品
コカ・コーラ、プロクター&ギャンブル
9,ヘルスケア
ジョンソン&ジョンソン、アッヴィ
10,通信
at&t、ベライゾン
11,公益事業
ネクステラ・エナジー、サザン・カンパニー
以前は景気のそれぞれの局面で好調なセクターと不調なセクターに当てはめて、分散投資することを勧められていました。景気局面は「回復」、「好況」、「後退」、「不況」の4つに分けられています。「回復」局面ではハイテクや金融株がいいとされ、「後退」ではエネルギー株がいいと言われていました。しかしコロナではエネルギー株が弱く、ハイテク株が強いという、従来の景気局面とは違った株の動きをしていました。なので、最近ではセクターの循環を予測するのは不可能だと言われています。
しかしセクターの分散でリスクを分散できることは間違いないので、なるべく複数のセクターに投資するのがいいと思います。
例えば「バンガードS&P500ETF(VOO)」にすでに投資している場合、VOOは時価総額加重平均型株価指数と言われる時価総額の高い銘柄をより多く含んだポートフォリオになっているので、必然的に時価総額の高いアップルやマイクロソフトなどのハイテクの比重が大きくなります。なので個別銘柄にも同時に投資する場合、ハイテクセクターを避けて投資するというのもリスクを減らす方法の一つだと思います。
※ボラディリティ
株価などの価格の変動性のこと。
※狼狽売り
株価が急激に下落した際に心理的にパニックになり、少しでも損を減らそうと持ち株を売却してしまう事。
コロナショックの時にたくさんの人が狼狽売りしたことが考えられます。
次回は米国人気ETF「バンガードS&P500ETF(VOO)」のついて詳しくお話していこうと思います。
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