こんにちは。
今回は投資を始めるうえで大切な「リスク許容度」についてお話したいと思います。
リスク許容度とは
リスクとは収益(リターン)の振れ幅のことで、収益がマイナスに振れてしまった場合、どこまでなら受け入れられるかの度合いのことを「リスク許容度」といいます。「リスクが高い」ということは期待できる最大の収益と最小の収益の幅が広い状況のことをいいます。
投資にリスクはつきものです。ハイリターンには、大きな収益の代わりにハイリスクが伴います、ローリターンには収益は少ない分安全性が伴います。どちらかが正しいわけではなく、自分の目的にあった投資の方法を選ぶ必要があります。
リスク許容度には「資金」と「メンタル」の両方の面があります。「どこまでなら資本元本がマイナスになっても生活に影響が出ないか」という「資金」に対するリスク許容度と、「どこまでなら損失を出しても自分のメンタル(精神面)が持つか」というメンタルのリスク許容度です。
リスク許容度は人によって全く違います。資金面だけではなく、自分のメンタル面でもリスク許容度以上の投資をしないことが大切です。せっかく自分の老後の安心を得るために投資をしていても、株価が下がったときに「資産が減るんじゃないか?」と心配で夜眠れなくなるようなら、投資はせずに預金をしていた方がいいですよね。自分のリスク許容度を知り、それを超えない投資を続けることが大切です。
自分のリスク許容度を知ろう
では自分のリスク許容度はどのように測ればいいのでしょうか?
以下のような項目を参考に、自分のリスク許容度について考えてみてください。
・資産の運用期間(年齢)
インデックス運用などの投資は、一時的に下落が続くこともあります。資産の運用期間が長い人はその損失を巻き返す時間がありますが、短ければ損をしたまま終わってしまう可能性もあります。年齢が若い人の方がリスク許容度は大きいと言えます。運用期間が短い人は国債や配当金を目的とした資産運用の方がいいかもしれません。
一つの目安として、資産のうち「100ー自分の年齢」のパーセンテージを株式投資に回すという方法があります。つまり30歳で資産が500万円ある人の場合、100-30=70なので500万円の70%の350万円を株式投資に使えるということになります。残りは預金、もしくは国債に使うのが安心です。年を取れば取るほど株式への投資は少なくなり、その分預金や国債の購入を増やすという事です。若い人ほど株式投資で資産を運用したほうがいいということです。
・家族構成
家族、特に今後十数年間養っていく必要がある子供や両親がいる場合、リスク許容度は小さくなります。
・資産の金額
資産が大きい人ほどリスク許容度は大きくなります。
・負債の有無
車や不動産、カードローンがある方は、その支払いのために今ある資産が減る可能性もあるのでリスク許容度は小さくなります。支払わなければならないローンは全て支払って負債をゼロにしてから投資を始めることをお勧めします。
・収入
現在働いていて安定した収入があれば、収入が高ければ高いほどリスク許容度は大きくなります。
・性格
長期保有する場合、株価の変動が常に気になってしまうような人はリスク許容度は小さいと言えます。
・経験、知識
一時的に損失が出ても、その後挽回することがあるだろうと思えるだけの経験や、そういったことが起きたときに、その損失を補うための知識を持っている人はリスク許容度が大きいと言えます。
以上のような項目を参考に自分のリスク許容度について考えてみてください。
一般的に「万が一なくなってもなんとかなる」と思える金額の3倍までなら投資に回しても大丈夫と言われています。つまり「30万円までなら万が一なくなっても大丈夫」という人は90万円までなら投資に回せます。これも投資金額を決める一つの目安になります。
ただ最低でも生活費の6か月分は、現金や預金などすぐに使えるお金として手元に残しておく必要があります。これは万が一病気やケガになったり、災害が起きて働けなくなった場合に緊急の生活費として取っておく必要があるからです。1か月の生活費に30万円かかる家庭は、最低でも180万円は預金に入れて現金として置いておくと安心です。
なので、まずこの6か月分の生活費を確保してから投資を始めるのが安全な方法だと言えます。投資の資金がまだない人は、このお金をしっかりと確保するところから始めましょう。投資のスタートは「お金を貯める」ところからです。必ず貯めることができる預金の始め方は、他のブログでお話するので是非そちらを参考にしてみてください。
投資とリスクは切り離せないものです。ですがリスクは、「取る」「取らない」の2択ではなく、自分で「計算するもの」だと思います。つまり、自分で計算したリスク許容度内のリスクなら取っても大丈夫だという事です。大事なのは、自分の「リスク許容度」を超えないということです。リスク許容度を超えた投資をしてしまうと、株価が下落したときに狼狽売りしてしまったりと結果的に損をすることになってしまいます。
自分のリスク許容度を知って、無理なく投資を始めましょう。こちらのサイトでは自分のリスク許容度をチェックできるようです。気になる方は試してみてください。
一般社団法人 全国銀行協会
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