国民年金は破綻しない!75歳以上生きれば払った額より多くもらえる!

こんにちは。

本日は日本の公的年金についてお話したいと思います。
日本に住む人には全員関係のあるお話なので、是非最後まで読んでいただけたらと思います。

公的年金には「国民年金」と「厚生年金」の2つがありますが、今日は「国民年金」についてお話します。

「国民年金」と聞くとみなさんどんなことをイメージしますか?
「国民年金だけでは老後2000万円足りなくなる!」や「少子高齢化だからどうせ払っても自分たちの世代にはもらえなくなる」なんて言う方がいますよね。
こういった不満は、「国民年金」に関してよくわからないということからきていると思います。その結果、老後に漠然とした不安を持っている人が日本にはたくさんいます。

「老後に2,000万円足りなくなる!」という問題に対しては、自分で積み立て投資を始めることで解決できます。ですがやはり老後の基本の収入は公的年金をベースに考えるべきだと思います。なぜなら「国民年金」は死ぬまでお金がもらえる終身保険だからです。
年金プラスでいくら必要なのかということを逆算して投資を始めるのがベストだと思います。

そして日本の国民年金に関して一番の不安は、「きちんともらえるのか?」という事だと思います。これに関しては間違いなくもらえます

しかし保険料を支払っていない人はたくさんいます。そういう人はだいたい「少子高齢化だから、どうせ払っても自分たちの世代はもらえなくなるから」と言いますが、それは違います。
日本の国民保険があと数十年で破綻するなんてことはありませんし、個人年金ではできない、国が運営する年金だからこそできるメリットが「国民年金」にはたくさんあります。
しかしきちんと納付していない人はもちろんもらえなくなります。
国民年金について理解して、自分の将来のためにしっかりと納付しましょう。

国民年金の仕組みや受給額についてもう少し詳しく見ていきたいと思います。

国民年金の仕組み

日本に住んでいる20歳から60歳までの人は全員国民年金に加入する義務があります。
満額で受給するには、この期間に途切れることなく納付する必要があります。
その後、65歳から年金を受け取ることができます。

まず、国民年金が破綻して受給できなくなるというリスクはこの先100年はありません。
なぜなら国民年金の支払いは、
1,現役世代が支払う保険料
2,税金
3,積立金

の3つから成り立っているからです。

現時点での受給額は、保険料と税金の2つから支払われています。
つまり積立金は十分に残されています。そしてこの積立金は専門の期間によって管理、運用されています。

みなさんが意外としらない3つ目の財源の「積立金」について少しお話します。
これは「GPIF」と呼ばれる「年金積立金管理運用独立行政法人」という機関が国内外の債券や株に投資運用しています。
現役世代が収めた保険料のうち、年金の支払いにあてられなかったものがこの「積立金」に充てられます。そしてGPIFがこれを運用して現在増やしてくれています。
今のところこの積立を取り崩す必要がありませんが、将来現役世代と税金では年金の支払いがまかなえなくなった場合この積立金からも支払われます。
これは100年くらいの期間を想定して長期分散投資で運用する計画なので、今生きている人達の世代が老人になったときに年金がもらえなくなるということはまずないということです。
GPIFの運用目標は賃金上昇率(賃金がどの程度上昇したのかと言う比率)+1.7%です。

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このように、年金の収支のバランスがとれるようにしっかりと運用されています。
実際の運用成績は運用を始めた2001年から2018年までの18年間で2.87%と、目標を大きく上回っています。もちろん運用成績がマイナスになっている年もありますが、長期で見るとしっかり目標以上の利回りになっています。

「少子化で年金が足りなくなる!」と勘違いしている人は現役世代がすべて負担すると思っている人が意外と多いようです。
日本の国民年金は、支払った額が積み立てられて将来返ってくるわけではなく、今の現役世代が年金受給者を支える仕組みになっているためこのような不安があるのかもしれません。しかしこれは「賦課方式」と言われる世代と世代の支えあいの社会の仕組みです。

もちろん、今後少子化の影響で受給できる年齢が高くなったり、金額が減る可能性はあります。
しかし「もらえなくなる」ということはないのでその心配は必要ありません。

国民年金のメリット

平均寿命を超えれば元が取れる終身保険
「どうせ大してもらえないんだから損をする!」と思っている人のために、何歳で支払った分の「元」が取れるのか、つまり何歳まで生きれば損をしないのか見てみましょう。
現在の国民年金保険料は月額16,540円です。(2020年9月現在)
20歳から60歳までこの金額を毎月支払い、満額払えば65歳から死ぬまで毎月65,141円もらえます。

20歳から60歳までの支払い保険料は合計793万9,200円ですので75歳の時に元が取れることになります。
金額の横にある「IRR(Internal Rate of Return)」とは「内部収益率」のことで、支払い保険料と受給額から複利を計算しています。IRRも75歳の時にプラスに転じていることがわかります。
日本人の平均寿命は男性が81.25歳で、女性が87.32歳(2019年日経新聞より)なので、平均寿命以上生きる人は払った額よりもらう額の方が多くなります
ちなみに2019年に発表された日本人の平均寿命は過去最高だそうです。
きちんと満額支払えば死ぬまでもらえることが確定しているんですから、長生きすればするほどお得な保険です。

障害基礎年金や遺族基礎年金
「国民年金」と聞くと、「老後にもらえるお金」と思っていて、この2つの年金について知らない人が多いですが、国民年金には「生活の保障をする保険」の役割もあるんです。
もし障害を負って働けなくなった時、この年金を受け取ることができます。
国民年金でカバーされる障害は民間の保険でカバーされるものよりはるかに範囲が広いです。
また、病気や事故で死亡してしまった場合、扶養している家族の生活を保障してくれます。子供がいる場合、18歳になるまで受給できます。

免除される可能性もある
経済的に苦しく支払いが難しい場合、支払いの免除、または猶予をしてもらえる制度もあります。
所得が決められた金額以下の人などは免除が受けられます。
免除されている期間は年金受給のための期間に含まれますし、全額免除になった場合でも将来年金を半分ほどは受け取れます。
このような制度も個人年金にはない公的年金のメリットです。
もし支払いが難しい場合はしっかりと自分で免除や猶予をしてもらうための申請をしましょう。

インフレに対応している
「物価スライド制」といって、インフレで物価が上昇した場合、保険料も上がりますが、受給額も上がるという仕組みになっています。

税金対策になる
国民年金は「社会保障料控除」の対象になっています。
国民年金をきちんと納付することによって税金の支払い額を減らすことができます。税金を減らすということは、その分収入が増えるということです。「節税する=収入が増える」ということをしっかりと覚えておきましょう。


海外に住んでいる場合、国民年金の加入義務はなくなりますが、任意加入はできます
もし老後日本に帰国しようと考えている人は、国民年金を支払うことも考えた方がいいかもしれません。

このように、国民年金には民間の保険にはない保証や仕組みが整っています。
自分の老後の基盤を作るためにも国民年金はしっかり納付しましょう。
しかし年金の受給額だけでは、「お金の心配がいらない老後」とは程遠いのも事実です。
なので「資産運用」というプラスアルファでさらに楽しい老後のための準備をするのがベストだと思います。
今からきちんと準備して、楽しい老後を過ごしましょう。

質問やご意見がありましたら、コメント欄によろしくお願いします。

投稿者: Hiroko mama

カリフォルニアで夫と3人の息子と暮らしています。 早期リタイアのために米国株式投資で資産形成を始めました。 金融リテラシーを高めるために日々勉強中です。

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