米国債ETFは最も安全な投資先

本日はお勧めの米国債ETFをご紹介したいと思います。

一般的に債券は、株式よりもリスクが低いと言われています。特に国が発行する「国債」はさらにリスクが低くなります。
なかでも米国の国債は一番安全だと言われています。

ー目次ー

・債券は株式より安全な投資先?
・米国債ETFで米国債に投資
・おすすめの米国債ETF3選

債券は株式より安全な投資先?

債券と株式の違いとは?

資金が必要になった会社は、「有価証券」を発行してお金を集めます。株式もこの有価証券の一種であり、株を買った投資家は会社のオーナーの一人になり、利益から配当を受け取る権利を手に入れることができます。

この有価証券には株式以外にも「債券」があります。
これは会社が「借金」で資金を集める仕組みです。
債券は借金なので、会社は投資家に定期的に利息を支払い、最終的には元本を返済することになります。
株式の配当の金額はその時によって変わるのに対して(無配の場合もあります)、債券の利息はあらかじめ決まっています
発行された債券は、証券取引所で自由に売買することができます
また償還日前でも市場で売却することができるため、値上がりしている債券の場合売却して利益を得ることも可能です。

債券の中でも利息は異なりますので、安全な債券であるほど利息は安くなります。そのため、スタートアップ企業が発行する債券よりも、歴史の長い大企業の発行する債券の方が利息は安くなります。

つまり株式と債券に投資している人の違いは、
・株式への投資家・・・会社のオーナーの一人
・債券への投資家・・・会社にお金を貸している人

ということになります。

債券は満期が決まっていて、満期が来たら元本が全額返済されることになります。それに対して株式は、会社が存続する限り、永久に保有し続けることができます。

債券投資の魅力

債券に投資することで得られるメリットは大きく以下の3つです。
1、定期的に安定した利息収入(インカムゲイン)を得ることができる
2、株式よりも値動きの変動が小さい
3、株式と異なる値動きを持っているので、分散投資に使える


株式と債券の値動きには、シーソーのような関係性があると言われています。

出典:リフィニティブ・データストリーム

こちらは2020年の米国債とNYダウの株価推移を比較したものです。
コロナによる3月のロックダウンでどちらも一気に下落していますが、その後株価は急上昇していて、国債とは違った動きになっていることがわかります。

このような値動きの違いから、株式と債券の両方に投資することでリスクを減らすことができると言われています。
特にセミリタイヤや老後の資金として投資を考えている人は、「4%ルール」という出口戦略が必要になるのですが、その際株式と債券の両方に投資していると、リスクをぐっと下げることができます。
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債券が株式よりも安全な理由

株式同様に債券も価格が変動しますが、もし変動しても満期まで保有していれば額面通りの金額が戻ってきます。債券の発行元がデフォルト(債務不履行)にならない限り、利子も予定通りの金額が支払われます。
満期までの期間は1年、5年、10年などの種類もあるので、自分の目的に合った投資期間を選ぶことができます

万が一会社が倒産した場合、債券を持っている人は、株主よりも優先して資金を回収することができます。株主は資金を回収するのが一番最後になります。

そして債券が株式よりも値動きが小さいということも安全な理由の一つです。

債券のリスク

債券はリスクの低い投資ですが、もちろん他の投資商品と同様に債券にもリスクはあります。以下の3つが債券投資に関する主なリスクになります。

1、信用リスク
債券の発行元である国や企業が破綻、財政難になった場合、決められた額の利子や償還を受け取れなくなる場合もあります。これをデフォルト(債務不履行)のリスクといいます。

2、価格変動のリスク
債券を途中で売却する場合は価格変動のリスクもあります。債券の価格変動は市場の金利によっても引き起こされます。
・市場金利が低下→債券の取引価格が上昇
・市場金利が上昇→債券の取引き価格が下落

3、為替リスク
海外の債券を購入する場合、満期まで保有すればその国の通貨では満額償還されますが、為替変動によって日本円では元本が割れてしまうリスクもあります。

米国債ETFで米国債に投資

米国が発行する国債

株式を発行するのは企業だけですが、債券は国や自治体も発行することができます。税収だけではお金が足りない時などに、国債が発行されます。
この国が発行している「国債」を買うことは、個人の投資家にとっては一番安全だと言われています。
しかし安全な投資は当然利息も安くなるのでリターンは小さくなります。
そして、一般的に満期までの期間が長いほど、利息は高くなります

国債の中でも米国債は、米国政府が元利金の支払いを保証しており、高い信用力と流動性を誇っています
米国債は、期間によって以下のような呼び方があります。
・償還期間が1年以内の割引債・・・トレジャリービル(T-Bills)
・2・3・5・7・10年物の利付債・・・トレジャリーノート(T-Notes)
・30年物の利付債・・・トレジャリーボンド(T-Bonds)

米国ETFを利用して米国債への投資

米国ETFは株式に限ったものではなく、国債などに投資できるものもあります。債券ブロガーが販売する個々の債券とは異なり、債券ETFは市場取引所で取引されています
英語では”Treasury”と言われ、日本語では米国債、「米国財務省証券」とも呼ばれます。

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2020年11月11日現在

こちらは国債の金利を表した表です。他国の国債よりも金利が高いことがわかります。

新興国などの国債もETFで購入することができますが、米国債ほどの安全性はありません。もちろん金利は米国債よりも高い場合がありますが、せっかくリスクを減らすために国債に投資するなら最も安全な米国債をおすすめします。

米国債はストリップス債で「複利の効果」が得られる

日本の国債は「単利」で利益が計算されますが、米国債は「複利」で計算されるものがあります。これも米国債の大きな魅力の一つです。
複利についてはこちらのブログを参照してください:「複利の魔法」とはお金がお金を生む仕組み
ストリップス債は、“STRIPS = Separate Trading of Registered Interest and Principal of Securities”(米国債市場での名称)を略したものです。

日本語では「元本利子分離債」と呼ばれています。
利付債は通常、元本部分とクーポン部分で構成されますが、利付債の元本部分とクーポン(利息)部分が分離され、それぞれの部分がゼロクーポンの割引債として販売される債券を指します。

ゼロクーポン債とはクーポン(利息)のない国債のことをいいます。
ゼロクーポン債は利息がない分、額面金額よりも安い価格で販売され、額面金額で償還されます。つまりこの差額が利息に相当した利益になります
表面利率がゼロであることからゼロクーポン債とも呼ばれ、長期のものほど安い価格で購入できるのが特徴です。

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期間中の利息は元本に組み込まれ、再投資をしたものとみなすので、複利効果が得られます

おすすめ米国債ETF3選

おすすめの米国債ETFを3つご紹介したいと思います。

ピムコ25年超ゼロクーポン米国債インデックスファンド(ZROZ)

ピムコ25年超ゼロクーポン米国債インデックスファンド(ZROZ)
設定日:2009年11月4日
ベンチマーク:バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ長期米国債元本ストリップ債指数
経費率:0.15%
トータルリターン:22.97%(1年)/ 14.36%(3年)/ 11.61%(5年)
配当利回り:1.38%
2020年11月9日現在

満期まで25年以上のストリップス債券で構成されています。金利の変化に敏感なので、金利が下がれば利益を出せますが、金利が上がると償還前の現金化はリスクが上がります。

バンガード超長期米国債ETF(EDV)

バンガード超長期米国債ETF(EDV)
設定日:2007年12月13日
ベンチマーク:ブルームバーグ・バークレイズ・キャピタル・トレジャリー・ストリップス債20-30年イコール・パー・ボンド指数
経費率:0.07%
トータルリターン:22.67%(1年)/ 13.60%(3年)/ 11.11%(5年)
配当利回り:1.81%
2020年11月9日現在

20年から30年の長期国債(ストリップス債)を対象にしたETFです。
他の米国国債ETFよりも経費率が低いのが特徴です。

iシェアーズ米国債7-10年ETF(IEF)

iシェアーズ米国債7-10年ETF(IEF)
設定日:2017年9月28日
ベンチマーク:Citi US Treasury Select Index – JIT 7-10 years
経費率:0.14%
トータルリターン:4.99%(1年)/ 3.23%(3年)
配当利回り:1.54%
2020年11月9日現在

こちらは7年から10年の米国債を対象にしたETFです。
やはり30年の長期国債に比べると、トータルリターンは低くなります。
こちらはストリップス債ではないので、トータルリターンの計算は単利になります。

上記の二つは期間がほとんど期間が同じストリップ債なのでそれほど違いはありませんが、自分の投資期間を考えたうえで、利用している証券会社が販売しているものを買う事が良いと思います。

まとめ

債券は株式よりも価格変動が少ない
安定したインカムゲインで資産形成ができる
株式との分散投資にも活用できる
・なかでも米国債はとくにリスクが低い国債

債券投資をおすすめの人◆
・リスクを最大限減らしたい人
・株式と債券で分散投資をしたい人
・セミリタイヤや老後のための資産形成をしたい人
・老後までの運用期間が短い人

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投稿者: Hiroko mama

カリフォルニアで夫と3人の息子と暮らしています。 早期リタイアのために米国株式投資で資産形成を始めました。 金融リテラシーを高めるために日々勉強中です。

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