今回はAI時代において子供たちに必要な2つの能力についてお話したいと思います。
ー目次ー
・AI時代に必要とされる2つの能力
・子供の「思考力」を伸ばそう
・子供の「社会性」を育てよう
AI時代に必要とされる2つの能力
「これからはAIの時代」になるという言葉をよく聞きますよね。
AIの登場で世の中が変化していく中、近年学校の学習内容も変わってきています。
今までの学習は「覚えること」が中心でした。これからもその作業が必要でなくなることはありませんが、知識の量は今までほど重宝される時代ではなくなってきています。
みんながスマートフォンを持っている時代では、指先一つで瞬時に情報を手に入れることができるからです。
もちろん自分の頭で覚えている事にこしたことはありませんが、コンピューターの情報の量とスピードには勝てないですよね。
ではどのような人達がAIの時代にも必要とされるのでしょうか?それは、
・「思考力」のある人
・「社会性」のある人
だと言われています。
なぜならこの2つの能力はAIにはないからです。
AIは確率や統計によって物事を判断しています。
言葉の意味を検索はできても理解はできないので、読解力や思考力はありません。もちろん社会性もありません。
これから先もこのような能力をAIが身に着けることはないと言われています。少なくとも今生きている人達の時代では、そのようなAIが完成する可能性はほとんどないそうです。
しかし、だからといって安心はできません。
人間よりはるかに早く正確に、計算や統計によって判断ができるAIに勝つには、他のスキルを持っている必要があります。
それが「思考力」と「社会性」です。
今回は子供のこの2つの能力を引き出すためのポイントをお話していきたいと思います。
子供の「思考力」を伸ばそう
「思考力」を高めるためには、以下の2つのポイントがあります。
1、子供自身に問題解決に取り組ませ、一緒に試行錯誤する
2、読書によって「読解力」を高める
1、子供自身が問題解決に取り組む

「思考力」とは、一見何がどうなっているのかわかりにくい物の中から、物事の関係や状況、意味をよく観察して、解決方法を導き出せる能力です。
世の中は、想定できることだけが起きるものではありませんよね。
コロナによるパンデミックなど、むしろ想定外のことの連続だと思います。
予測不可能な出来事が次々と起こる中で、自分で考えて問題を解決していく能力が不可欠になっています。
この「思考力」を高めるためには、子供自身が問題解決のために自分で試行錯誤することが大切です。
親が簡単にやり方を教えると子供の思考力を低下させてしまいます。
ヒントを出すさじ加減が重要になってきます。
親も子供が取り組んでいる問題に興味を持ち、子供と一緒になって試行錯誤して問題に取り組むことが、一番子供のモチベーションを上げてくれます。
これによって、子供に「考えるって楽しい!」と思わせるような体験を積み重ねることができます。
子供の行っていることに親が興味を示すと、そのことに対する子供の集中力は4倍に上がるという研究もあります。
子供自身にとことん考えさせ、親は上手にヒントを出していきましょう。
子供の「思考力」を高めるために、ユダヤ人に伝わる逸話を使うのもおすすめです。
【ユダヤの逸話】子供の頭を柔軟にする「ふたりの泥棒」のお話
ユダヤ人から学ぶ思考力の育て方「ライオンのミルク」のお話
ユダヤ人の子供が「魔法のザクロ」から学ぶ「成功の法則」
ユダヤ人が成功する秘密 ユダヤ人の母親が子供にしていること
2、読書によって「読解力」を高める

「思考力」を身に着けるには「読解力」が必要になります。
問題の意味が理解できなければ考える以前で終わってしまいます。
読解力を上げるにはやはり読書が効果的です。
テレビやyoutubeなどでも情報の収集はできますが、これらは完全に受け身の状態のインプットになります。自分で何も考える必要がなく、一歩的に向こうから情報が発信されるからです。
しかし読書の場合、たくさんの情報の中から自分で必要な情報を取捨選択していく作業が必要になります。テレビはぼーっとしていても見れますが、本はぼーっとしていても何も入ってこないですよね。
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そして何より本を読むことで語彙力が伸びます。
言葉は多ければ多いほど、深く考えることができるようになるそうです。
言葉の数が多いほど、理解力や創造力を高めることができます。
そして語彙力の多さは社会性にも繋がります。
語彙力があり表現方法が豊な人は、自分のイメージをより正確に他人に伝えることができます。
子供の「社会性」を育てよう
子供の社会性を伸ばすうえで大切なポイントが3つあります。
1、親との基本的な信頼を築くこと
2、子供を離れたところから見守ること
3、たくさん感謝すること
1、親との基本的な信頼を築くこと

子供の他人に対する基本的な信頼関係などの社会性の発達において、親の適切な関わりはとても重要になります。
子供が何か行動を起こした時、そこにタイミング良く好ましい結果が伴うという経験を多く積み重ねてあげることができれば、子供は「自分が何かを実現することができる」という「自己効力感」を持つことができるようになります。
反対に、親の反応が行き当たりばったりでその都度違っている場合
・「自分がこうしたらこうなる」という安定した見通しを立てるという経験を得られない
・次に何があるかという予測が立てられないので不安が先に立つ
というような状況になり、子供の行動全般に落ち着きがなくなることになります。
子供との信頼を築くためには、親は子供に「一貫性」をもって接することが大切です。
2、子供を離れたところから見守る

基本的に親はしっかりと構え、少し離れたところから子供を見守ることが良いと言われています。
子供が何か不快な思いをしたり、つらい気持ちになっていはいけないと常に気にかけ、子供の後ろにいつもくっついていけはいけないということです。
ですが、子供が何か困難に出会ったり、大きな恐れや不安など、ネガティブな感情に陥っている時は、そばに寄り添ってあげることが大切です。
・子供を送り出す時の安全な場所
・子供が困難な出来事に陥ったときには受け入れる避難場所
親は子供にとってこのような「居場所」である必要があると言われています。
このような自分の「居場所」を持っている子は、自発的に外の世界に踏み出すことができるようになります。そして失敗をしたり挫折を味わっても、また自分の力で立て直していくことができるようになっていくそうです。
3、たくさん感謝する

社会性が高い子、他社との信頼関係を築きやすい子は「たくさん人に感謝できる子」だということがBartlett&Desteno(2006年)という研究からわかっています。
日頃感謝することが利他的な行動にいい影響を及ぼすと言われています。
つまり、人にたくさん感謝できる人は、人のために行動しやすい人ということです。
社会に出れば、自分ひとりだけで何かを成し遂げることは少なく、周りの人と協力することが必要になりますよね。そのためには人に感謝できる子供に育てることが大切です。
子供に心を込めて「ありがとう」と言った回数が将来、子供が他者に「ありがとう」を言う回数を決める。
と言われています。
親からたくさん感謝されてはじめて、子供は家族や周りの友達にも感謝できるようになります。
家庭での「お手伝い」は、この「親が子供に感謝する」という行動のきっかけになるのでどんどん取り入れることがおすすめです。
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お手伝いを頼んで、子供がしっかりとやってくれた後に、
「お手伝いしてくれてありがとう。〇〇ちゃんのおかげでとっても助かったよ。〇〇ちゃんの優しいところが大好きだよ。」と伝えてあげてください。
感謝することで幸福度が増す?!
たくさん人に感謝できる子に育てることにはもう一つ素晴らしいメリットがあります。
Emmons & MuCullough(2003年)の研究では、ある特定のグループに週に一回「感謝したこと」を書き出して、そのあと幸福度を測るという実験がありました。
他のグループには「イライラしたこと」、「印象に残ったこと」を書いてもらったそうです。
この実験で「感謝したこと」を毎週書いていた人達の幸福度が上がっていたことがわかりました。
人はたくさん感謝することで、自分が満たされた感覚を味わうことができるそうです。
この一週間に一度、「感謝ノート」を書くという行動は、セルフコントロール能力を上げるともいわれています。
ちなみに、セルフコントロール能力は「成功するために不可欠な能力」と言われています。
「感謝ノート」は大人も子供もみんなが簡単に取り組めることなので、是非試してみて下さい。
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これから先どんな世の中になっていくのかはわかりませんが、子供に「思考力」と「社会性」を身に着けさせて、どんな状況でも幸せに暮らせるようにしてあげたいですね。
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