ウォール街で水の先物取引が始まる! 21世紀最も重要になる「水」資源への投資

「水」は地球上で最も切望され、広く利用されている資源の一つです。
米国では2020年の12月から水の先物取引も始まりました。21世紀は、限られた「水源」を巡って「水」を争う時代だと言われ、「水源」を押さえた者が世界で最も強い力を持つとも言われています。
今回紹介する米国ETFは、コモディティとしての水利権に投資するものではありませんが、今注目される「水」の取引や、米国の「水」関連ETFへの投資について紹介しているので、是非読んでみてください。

ー目次ー

・世界が最も必要とする資源は「水」
・米国ETFで「水」関連銘柄に投資
・おすすめ米国「水」関連ETF3選

世界が最も必要とする資源は「水」

最も重要な資源の「水」が世界中で不足

地球表面の約70%は水に覆われていますが、そのうち97%は海水であり、人間が使用するには不向きな水です。塩水は、飲料水や畑地灌漑(はたちかんがい)、ほとんどの工業用水には使用できません。世界の水資源の残りの3%のうち、人間が容易に利用できるのは約1%にすぎません

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急速な工業化と農業利用の増加によって、現在世界中で水不足の問題に直面しています。
特に、中国、エジプト、インド、イスラエル、パキスタン、メキシコ、アフリカの一部、米国(コロラド州、カリフォルニア州、ラスベガス、東海岸)などは深刻な水不足に陥っています。
水質汚染によっても、利用できる淡水の量は少なくなっています。そのため、きれいな水の需要はさらに高まっています。

また人口の増加に伴い、ペットボトル水の市場が国際的に拡大しています。
米国の需要の急増に続き、中国からメキシコでも需要が増加しています。
推計によると、2007年から2017年にかけて、米国の一人当たりのペットボトル水の消費量は45%増加し、平均的に一人当たり年間約42ガロン(約160リットル)のペットボトルの水を飲んでいることになります。
今後はさらに人口が増えるため、世界中でペットボトルなどの飲料水の需要が加速することが予想されます。

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ウォール街で水の先物取引が始まる

ウォール街では金や石油と同じように、水をコモディティとして取引する動きが始まっています
昨年末12月7日には、アメリカ初の水先物市場が「シカゴ・マーカンタイル取引所」で始まりました。水先物は、水価格指数「ナスダック・ベルス・カリフォルニア・ウォーター(NQH2O)」に基づいて取引されています。

この市場では、農家、ヘッジファンド、地方自治体が、アメリカ西部の将来の水の価格と水の利用に対してリスクヘッジすることを目的として行われています。
この新しい取引形態は昨年9月に発表され、アメリカ西部の気温の上昇、干ばつ、気候変動による山火事などが原因でこのような動きが始まったとされています。

“RBCキャピタル・マーケッツのマネージング・ディレクター兼アナリストのディーン・ドレイ氏は水の先物取引に関して以下のように語っています。
「気候変動、干ばつ、人口増加、汚染は、今後数年間にわたって水不足の問題と価格設定に人々の注目を集めさせる可能性が高い」

この新しい水の先物取引がどのように発展していくのか、世界中の投資家が注目しています。

◆先物取引とは?◆
先物取引とは、いわゆるデリバティブ(派生商品)のひとつで、予め定められた期日(満期日)に特定の商品を予め決められた価格で売買することを約束する取引のこと。

水をコモディティにするのは危険!?

水の先物取引は、水資源の需給バランスを効率的に調整でき、とりわけ水の需要量が大きい農業や製造業を中心に、水資源管理に役立つと期待されています。将来に備えて有利な価格で取引しておけば、不測の事態が起こっても、水資源へのアクセスを確保できることがメリットです。

その一方で、水という基本的に不可欠な資源を市場で取引することについては、国連の「人権高等弁務官事務所(OHCHR)」は懸念も示しています。
市場取引によって、水への適切なパブリックアクセスや利用可能性の確保よりも利益が優先される可能性があるからです。
このように専門家の中では、水を取引可能な商品として扱うことは、基本的な人間の権利を金融機関や投資家の手に委ねることになり、貧困地域の水不足をさらに加速させる恐れがあるという見方もあります。

米国ETFで「水」関連銘柄に投資

ポートフォリオの分散性を高める「水」関連ETF

生活に欠かせない商品である「水」に関連する銘柄のETFは、ポートフォリオのリスクを下げるために利用することができます。
今後の世界的な水不足から、高いパフォーマンスも期待できるETFです。

水関連ETFへの投資は、1つのファンドで水業界へのエクスポージャーを得ることができます。
一般的な水関連ETFは、浄水、下水道やパイプラインの建設、関連機器に関わる水道事業や企業に投資します。
代表的な企業としては、ドイツに拠点を置くBASF SE社(BAS.DE)、3M社 (MMM)、ITT社 (ITT)などがあります。これらの米国水関連ETFは、コモディティとしての水利権には投資するものではありません

水関連ETFへの投資リスク

水関連銘柄への投資は米国の大型株に比べると、市場で多く取引きされている銘柄ではないので、特有のリスクも伴います。

1、ボラティリティが大きい

水関連株は取引量が少ない傾向があるため、市場のボラティリティが大きくなる可能性があります。価格の変動は、少人数のトレーダーによる株式の売買に影響を受けやすくなります。

2、ビッド・アスク・スプレッドの上昇

流動性の欠如は、「ビッド・アスク・スプレッド(Bid Ask Spread)」の上昇につながります。「ビッド・アスク・スプレッド」とは、取引の最も高い買値と最も安い売値の差をいい、この差が小さいほど、売買にかかる取引費用は小さくなります。

この2点が水関連ETFのリスクとして考えられます。

水関連ETFを選ぶポイント

1、運用資産残高(AUM)

水関連ETFは広く取引されていないので、運用資産残高(AUM)が高いETFを購入することがリスクを下げることになります。

2、パフォーマンス・ヒストリー

同じカテゴリーの平均よりも高いパフォーマンスを、最低でも3年間持っていることも重要です。これにより、そのETFは比較的流動的であることを確認することができます。流動性の高いETFは売買もしやすくなります。

3、低コスト

同じベンチマークを採用している2つの水関連ETFを比較する場合、一般的には経費率の低い方を選ぶことが勧められます。なぜなら経費率はトータルリターンを確実に減少させるものだからです。同じベンチマークを採用している場合、費用が低いほど長期的には高いリターンが得られます。

おすすめ米国水関連ETF

1、インベスコ・ウォーターリソーシズETF(PHO)

インベスコ・ウォーターリソーシズETF(PHO)
資産総額:1.395(十億USD)
設定日:2005年12月6日
ベンチマーク:NASDAQ OMX US Water Index
経費率:0.62%
分配利回り:0.37%
トータルリターン:5.38%(年初来)28.55%(1年)17.40%(3年)20.36%(5年)
ブルームバーグより 2021年1月11日現在

インベスコ・ウォーターリソーシズETF(PHO)は、「NASDAQ OMX US Water Index」をベンチマークにしており、そのほとんどが米国の中・大型株である34の水関連銘柄で構成されています。
インベスコ・ウォーターリソーシズETF(PHO)に代表される企業は、米国の取引所に上場している家庭、企業、産業向けに水の節約や浄化を目的とした製品を開発しています。
インベスコ・ウォーターリソーシズETF(PHO)は、水道事業からインフラ事業、資材事業、水道機器事業に至るまでの企業を保有しています。
運用資産は13億9500万ドルで、市場最大の水関連ETFとなっています。経費率は0.62%で、投資額1万ドルにつき年間62ドルです。

詳しい保有銘柄はこちら:ブルームバーグ Invesco Water Resources ETF

2、ファースト・トラストISEウォーター・インデックス・ファンドETF(FIW)

ファースト・トラストISEウォーター・インデックス・ファンドETF(FIW)
資産総額:735.275(百万USD)
設定日:2007年5月11日
ベンチマーク:ISE Water Index
経費率:0.57%
分配利回り:0.65%
トータルリターン:5.34%(年初来)28.78%(1年)16.44%(3年)23.11%(5年)
ブルームバーグより 2021年1月11日現在

ファースト・トラストISEウォーター・インデックス・ファンドETF(FIW)は、主に飲料水・廃水産業からの収益の大部分を占める企業に焦点を当てた「ISE Water Index」に連動します。
様々な時価総額の米国株式に投資するマルチキャップETFです
ファースト・トラストISEウォーター・インデックス・ファンドETF(FIW)の運用資産は7億3,527万ドルで、経費率は0.57%、投資額1万ドルにつき年間57ドルです。

詳しい保有銘柄はこちら:ブルームバーグ First Trust ISE Water Index Fund (FIW)

3、Invesco S&P Global Water Index(CGW)

Invesco S&P Global Water Index(CGW)
資産総額:876.038(百万USD)
設定日:2007年5月14日
ベンチマーク:S&P Global Water Index
経費率:0.62%
分配利回り:1.34%
トータルリターン:4.21%(年初来)22.92%(1年)13.05%(3年)15.86%(5年)
ブルームバーグより 2021年1月11日現在

Invesco S&P Global Water Index(CGW)は インベスコ・ウォーターリソーシズETF(PHO) に似ていますが、「S&P Global Water Index」という違うインデックスに連動しています。
Invesco S&P Global Water Index(CGW)は49の水関連銘柄から構成され、そのほとんどが公益事業、産業、情報技術セクターの企業です。
地域配分は、米国株と非米国株でほぼ均等に分かれています。
Invesco S&P Global Water Index(CGW)の運用資産は 8億7,603万ドルです。経費率は0.62%で、投資額1万ドルあたり年間62ドルです。

詳しい構成銘柄はこちら:ブルームバーグ Invesco S&P Global Water Index(CGW)

過去5年間のパフォーマンスは以下の通りです。

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楽天証券でも類似の米国水関連ETFが取引可能です。
PIO インベスコ・グローバル・ウォーター・ETF 
Invesco S&P Global Water Index(CGW)と同じように、世界の水関連銘柄に投資できる米国ETFです。

以上3銘柄がおすすめの米国水関連ETFです。
ポートフォリオへの組み入れを検討してみてください。

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投稿者: Hiroko mama

カリフォルニアで夫と3人の息子と暮らしています。 早期リタイアのために米国株式投資で資産形成を始めました。 金融リテラシーを高めるために日々勉強中です。

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