今すぐ無駄な保険を解約!本当に必要な「3つの保険」とは?

生命保険、火災保険、自動車保険など、世の中にはさまざまな保険が存在します。どの保険に加入するべきなのか、悩んでいる方もたくさんいると思います。
「そもそも保険は何のためにあるのか」ということを考えると、自分にとって必要な保険がわかってくると思います。
保険はどんな人にも必要で重要な仕組みですので、是非家庭でお子様にもお話してほしいと思います。
「医療保険」や「がん保険」が本当に必要なのか?「貯蓄型」と「掛け捨て」はどちらが得なのか?また、基本的に必要な「3つの保険」が何なのかも紹介しているので、是非最後まで読んでみて下さい。

ー目次ー

・保険の役割とは?
・日本の社会保険はすごい!
・本当に必要な「3つの保険」とは?

保険の役割とは?

保険」ってそもそも何のためにあるの?

「保険」は、一言でいうと「リスクに備えるためのもの」です。
私たちは、日々さまざまなリスクを抱えながら生活しています。病気になるリスク、事故を起こすリスク、家族を残して死亡するリスクなどがあります。
このような「確率は低いけど、起こるかもしれないリスクに備える」のが保険の役割です。
自分で資産をたくさん持っている人であれば自分で対応できますが、そうでない場合、このようなリスクに自分一人で対応する事には限界があります。
そこで、みんなで少しづつお金を貯めておいて、いざお金が必要になった人が出た時に、みんなのお金で助ける、という仕組みが生まれました。この「みんなで助け合いながらリスクに備える」というのが保険の仕組みです。

保険はリスクに備えるためのものですから、基本的に「払ったお金が必ず返ってくるもの」ではない、ということを「保険の原則」として考えることが重要です。

将来病気になったり、事故に合う事があるかもしれません。その時に、金銭的な負担を減らすために支払うのが保険料です。病気になったり、事故に合わずに済むに越したことはありません。
「保険料を支払う」ということは、サービスを購入しているわけではありませんし、投資をしているわけでもありません。これを混合して考えると、必要のない保険に加入したり、無駄な費用を支払うことになってしまいます。
「保険料を支払う」ということは、「確率は低いけど、起こるかもしれないリスクに備えている」ということをしっかりと覚えておくことが重要です。

保険が成り立つ仕組み

保険は「大数の法則」という法則で成り立っています。
保険は参加する人数が多ければ多いほど、お金が必要になる人の比率を下げることができます。つまり参加する人数が多い保険ほど、破綻する危険が低くなります。
一人でお金を準備していれば、「いざ」と言う時に背負わなければいけない負担は全部です。つまりリスクが100%の状態です。しかし、もし100人で準備していれば、一人に何かが起きても背負う負担は1%で済みます。

病気になる人や事故を起こす人は必ずいますが、人数が増えれば増えるほど、災難に合う人数は「予想の範囲」に収まるようになります。これは母数が大きくなればなるほどより正確な「確率」が計算できるからです。このため大人数で助け合う事で、「予想外」のことが起きる比率は小さくなっていきます。

貯蓄があるなら保険はいらない

「リスクに備えるもの」と言う意味では、「貯蓄」と「保険」は似ています。
リスクに備えてみんなで負担し合うのが「保険」で、自分の責任でリスクに備えるのが「貯蓄」です。
保険に入って入れば、貯蓄が少ない人でも「いざ」と言う時に金銭的な負担を減らす事ができます。逆に言えば、充分な貯蓄がある人は、別に保険に加入する必要がないということにもなります。
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日本の社会保険はすごい!

年金」は「長生きリスク」に備える保険

日本は社会保障がとても充実している国です。
国税庁が発表する2020年度の税金の使い道を見てみると、「社会保障関係費」が一番多くなっています。

国税庁 歳出社会保障関係費

「社会保障関係費」には「国民年金」も含まれます。実は「年金」も、大事な「保険」の役割を持つ制度です。
では「年金」とは何の「リスクに備える」ことができる保険なのでしょうか。それは、「長生きリスク」です。
定年後、生きていくことにはお金がかかりますから、仕事からの収入がない中で長生きするということは、実はとてもリスクのあることです。年をとってからお金がなく、食料を買えなかったり、部屋を借りられないというのは恐ろしいリスクです。
このようなリスクに備えるために作られたのが「公的年金制度」です。
基本的に「払ったものが返ってくるものではない」「保険を使う状況は起きない方がいい」というのが保険の原則ですが、「年金」に関しては、きちんともらった方がいいですし、長生きすればするほど払った分を取り戻せることになっています。
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「公的年金」のような社会保険は、保険の「大数の法則」を最大限に利用して国全体で積み立てることで成り立っています。日本の場合は「健康保険」も、この社会保険の一つです。
実は社会保険には、「国」のリスクを下げるという役割もあります。

歳をとって仕事もお金もなく生活に困窮する人が増えると、治安の悪化に繋がります。年金加入が国民の義務になっているのには、そういった社会的リスクを下げるという目的もあります。他には、社会保険を整えることで、無駄な医療費を抑えることもできます。

また国民年金が義務になっているのにはもう一つの理由があります。
もし国民年金を個人の自由で加入するという仕組みにしてしまうと、お金持ちの人達が加入しなくなります。保険は人数が増えれば増えるほどいい仕組みを作れますが、逆に参加する人の人数が減れば、保険の仕組みは成立しなくなります。
そうすると、一人当たりの年金納入額は高くなり、その金額を払えない人は加入しない・・・という形で保険制度は崩壊します。
年金制度が国民の義務になっていることにはそういった理由があります。

以前は25年間保険料を納め続けないと受給資格がありませんでしたが、2017年8月以降は、10年間納めれば受給できるようになりました。
これは、少しでも保険料を納めてほしいという政府の動きの一環です。

医療費への備えは「社会保険+貯金」が最強のコスパ

日本の家計の三大支出のうち、一つが「保険料の支払い」だと言われています。残り二つは住宅と自動車です。保険料という固定費を減らせば、毎月の支出を一気に減らすことができます。
まずは国が提供してくれる社会保険を最大限に利用して、社会保険ではカバーしきれないリスクに備えるためだけに、民間の保険を活用することがベストな方法です。
民間の保険に必要以上に加入する必要はありません。
また、民間の保険に加入するときは、「保険」「貯蓄」「投資」を別で考えることが大切です。
・保険→リスクに備える
・貯蓄→お金を貯める
・投資→お金を増やす(※投資は「お金を稼ぐ」ではなく「お金を増やす」です)

このように、「保険は保険」、「貯蓄は貯蓄」、「投資は投資」と本来の役割に分けて考えることが重要です。

保険料を払いすぎてしまうと、貯金ができない、貯金ができないから投資ができない、という負のスパイラルにはまってしまいます。
保険料を見直して、貯金を増やし、投資をすれば、起こりうるリスクに自分で備えることも可能になり、そもそも保険が必要なくなります。

では、多くの人が加入している「医療保険」と「がん保険」についてみてみましょう。

◆医療保険
医療費は、ほとんどの人が「社会保険」と「貯蓄」でカバーすることができます

日本には「高額療養費制度」があるので、高額の治療を受けても月10万円程度の支払いで済みます。(※上限額は年齢や所得で異なります。詳しくはこちらでチェックしてください。厚生労働省 高額療養費制度について
もし怪我や病気で一時的に働けなくなっても、「休業補償給付(厚生労働省 休業(補償)給付)」や「傷病手当金(全国保険健康協会 傷病手当金)」といった社会保障も存在します。
万が一障害が残っても、「障害年金(日本年金機構 障害年金)」がもらえます。

◆がん保険
日本では「がん保険」も人気がある保険の一つです。
では実際、若いうちに癌になる確率がどのくらいあるのかみてみましょう。
以下のグラフは「国立がん研究センター」が2020年7月に発表したデータです。年齢別の癌疾患リスクがわかります。

© 2018 国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター
© 2018 国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター

この表を見ると、30歳の人が20年以内に癌と診断される確率は、男性が2.2%、女性が5.6%です。
癌の種類や治療法にもよりますが、癌の治療費の総額は平均60万~70万円程度となっています。社会保険や国民健康保険に加入していれば3割負担となるので、負担額は20万程度です。さらに、高額医療費控除制度があるため、実際の自己負担額は20万円より少なくなることが多いです。

癌の治療費に備えたいのであれば、「がん保険」に加入しなくても、若いうちから貯蓄や長期投資をすることで、充分自分で備えることができます
そして何より大切なことは、将来の治療費のために保険に加入することよりも、定期的に「がん検診」を受診することです。

本当に必要な「3つの保険」とは?

本当に必要な保険とは?

必要な保険の種類は人によってさまざまです。家族構成や持病、持っている資産など、人によって違います。また、ライフステージによっても必要な保険は変わってくると思います。
まず、以下の項目を踏まえて、自分に必要な保険が何なのかを考えてみて下さい。
・自分が想定しているリスクは何なのか?
・そのリスクはどのくらいの確率で自分に起きることなのか?
・そのリスクには社会保険で対応できないのか?
・社会保険で対応できない場合、一体いくらのお金があれば対応できるのか?
・そのお金は貯蓄や投資ではまかなえないのか?


これらをすべて考えて、それでも必要だと思った場合だけ民間の保険に加入すれば、無駄な保険に加入しないで済みます。

貯蓄型」の生命保険はもったいない!

生命保険には、「貯蓄型」と「掛け捨て型」というものがあります。
日本人は8割以上の人が生命保険に加入していて、特に「貯蓄型」に加入している人が多くいます。「掛け捨て」の場合、保険を使用しなければいけない状況が起きない場合は1円も戻ってきませんので、なんだか損をした気になって選ばない人が多いようです。
しかし初めに言った通り、「保険」とは「リスクに備えるもの」であって、「支払ったものが返ってくるものではない」というのが大原則です。

また「貯蓄型」の場合、満期になった時に元本に金利が付いて返ってくるので、「リスクにも備えられるし、お金も増えて返ってくるのでお得!」と考える人が多いようですが、その内容をよく理解することが大切です。
「貯蓄型」は、実際には「掛け捨て」部分と「貯蓄」部分に分けられています。支払った保険料が「掛け捨て」部分と「貯蓄」部分に分けられ、「掛け捨て」部分だけでリスクが担保できるような仕組みになっています。
一般的に「掛け捨て型」よりも「貯蓄型」の保険料が高いのはこのためです。保険会社はこの「貯蓄の部分」で利益を出しています。そして「貯蓄」部分の中身のほとんどは「割高の投資信託」です。
どうせ投資信託を購入するなら、わざわざ保険会社を通して割高の投資信託を購入せずに、自分で優良な投資信託に投資する方がはるかに効率よくお金を増やせます。
「複利の魔法」とはお金がお金を生む仕組み
貯蓄型保険が悪いわけではないですが、その内容や仕組みを理解せずに加入してしまうのは、とてももったいないことです。

なので、「貯蓄型」よりも保険料が断然安い「掛け捨て型」の生命保険に加入して、その分浮いたお金で優良な金融商品に投資・運用することをお勧めします。
この方法だと、貯蓄型に加入している人の「リスクに備える」「お金を増やす」の両方を達成することができます。

「掛け捨て」で死亡保障が1,000万円あれば十分!

例えばお子様が生まれて、ご自身が生命保険に加入することを検討しているとします。もしお子様が小さいうちに自分や配偶者が死亡すれば、子どもが金銭的に苦労をして生活しなければならなくなります。発生する確率は低いけど、そのリスクに備えるために保険に加入しようと考えます。
もちろん住む場所やどこの学校に通うかによって大きく変わりますが、子どもの扶養には、大学卒業までに1,000万円から3,000万円ほどの費用がかかると言われています。

30代で1,000万円の死亡保障を受けようと思うと、月額数百円の掛け捨ての保険料で賄うことができます。もし3,000万円の死亡保障が必要な場合でも、月額数千円で済むはずです。
低額の「掛け捨て」の生命保険で、「家族を残して自分が早くに死んでしまう」という最大のリスクに十分備えることができます。また、住宅ローンを組んでいる人は「団体信用生命保険」に加入していれば、これが生命保険代わりになります。

あとは浮いたお金で長期投資をして、子どもの学費や自分の老後の資金形成をすることができます。
まだ間に合う!ジュニアNISAで学費の準備と投資教育
もし、
「金融商品は複雑でわからない」
「投資なんてリスクのあるものはやりたくない」
「そんなことをする時間がない」

と思う人はこちらのブログも参考にしてみてください。
市場平均には勝てない!唯一勝てる方法は長期のインデックス投資
時間分散投資でリスクを最大限に減らそう
個別銘柄はいらない!ETFだけで最強のポートフォリオを作る方法
貯金はもったいない!米国インデックス投資で「絶対にやってはいけないこと」

投資というのは実際はものすごくシンプルですし、優秀な人達だけができる特別なものというわけでもありません。米国インデックスに連動する長期投資なら、限りなくリスクを下げて、効率よく資産を増やすことができます。
楽天証券などのネット証券を使えば5分で終わる作業です。
つみたてNISAを初心者が絶対にやるべきな理由
NISA口座を使えば20%の税金が非課税になる
「つみたてNISA」で投資するべきおすすめ3銘柄

また、自分が加入した保険の内容を把握していないと、「支払い漏れ」という問題も出てきます。
保険の仕組みが複雑化することで、「自分がどのような場面でいくらもらえるのか」を把握できておらず、保険会社が「特約部分について加入者からの請求がなかったので支払わなかった」ということが近年社会問題になっています。
いくらプロに任せていても、結局自分のお金を守れるのは自分だけだということをしっかりと覚えておく必要があります。

本当に必要な「3つの保険」

「自分が加入していた保険は不必要だったんじゃないか・・・」と思ってはいても、解約できない人はたくさんいます。
その一番の理由は、払い込んだ金額が返ってこないため、「元本割れ」してしまう事だと思います。
ですが、割高な保険に加入している時点で、損をすることは仕方ないと割り切って、思い切って解約することが重要です。
なぜなら、元本割れを気にして解約しないままでいれば、機会損失をすることになるからです。つまり元本割れを気にした結果、お金を増やせたはずのチャンスを捨てることになります。早めに「損切り」をして、優良な投資信託に投資することの方が結果的にはたくさんのお金を得ることができます。

ですが、社会保険や貯蓄で賄えないものは、民間の保険を利用してリスクに備えることも必要です。民間の保険で本当に必要なものは以下の3つだと思います。
・生命保険(掛け捨て)
・火災保険
・自動車保険


掛け捨ての生命保険の場合、大手の保険会社はどこも同じような金額です。
価格.comでランキングが出ているのでチェックしてみてください。
他にも「保険スクエアバン!」というサイトで火災保険や自動車保険の見積もりを出すことができるので、チェックしてみてください。
火災保険
自動車保険

賃貸の場合、以下のような火災保険に加入することもできます。
お部屋を借りる時の保険
住まいる共済

保険は私たちに必要なものであり、家計の大きな支出でもあります。
自分にとって本当に必要な保険は何なのかをよく考えて、加入している保険を見直してみて下さい。また、将来のためにお子様にも是非保険の仕組みについて話してみて下さい。

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投稿者: Hiroko mama

カリフォルニアで夫と3人の息子と暮らしています。 早期リタイアのために米国株式投資で資産形成を始めました。 金融リテラシーを高めるために日々勉強中です。

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