ビヨンド・ミートは100%植物の加工肉で環境問題に取り組む米国企業

こんにちは。

本日は今米国で注目されている個別銘柄を一つご紹介したいと思います。

私は老後の資金を確保するという目標のために、米国ETFを中心とした長期分散投資をしていますが、自分の「趣味」として少額で個別銘柄にも投資をしています。
世界には面白い企業がたくさんあります。興味がある企業のことを調べて、その企業に投資をしてみるのも楽しいのでおすすめです。
ただ、ベンチャー企業の個別銘柄への投資はリスクが高いので、自分で決めた予算の中で投資をすることを忘れずに。

今回は私が投資している個別銘柄の一つ「Beyond Meat(ビヨンド・ミート)」について紹介します。

目次

・ビヨンド・ミートってどんな会社?
・ビヨンド・ミートの製品を食べてみた!
・ビヨンド・ミートの株式に投資

ビヨンド・ミートってどんな会社?

ビヨンド・ミートとは、米国のカリフォルニア州に本社を置く、植物から人工肉の製造・開発をしている会社です。2009年に創立され、2013年からホール・フーズを中心に販売が開始されました。

「なぜ動物から肉を作る必要があるのか?植物から直接作る方法はないのか?」という疑問からこの会社がスタートしたそうです。

現在世界の112,000のスーパーやホテル、レストランなどでビヨンド・ミートの食品が販売、調理されています。

植物からお肉を作る?

どうやって植物からお肉を作るのか気になりますよね。
玄米や豆類、芋など、とってもシンプルな成分で作られています
油にはカカオバターやココナッツオイルが使用されていて、着色や香料にはビーツやリンゴが使用されています。

健康を害する成分が一切使用されていないことも特徴です。
原料はエンドウ豆などの植物
・遺伝子組み換え作物不使用
・抗生物質不使用
・ノーコレステロール


詳しい成分を見たい方はこちらHOW WE MAKE MEAT FROM PLANTS

ビヨンド・ミートのコンセプト

お肉を動物から植物ベースに変えることで、4つのグローバル問題に影響を与えることができるとしています。

Copyright © 2020 Beyond Meat. All Rights Reserved.

「お肉を食べない」ことと、「温暖化対策」や「資源保全」がなんの関係があるの?と思う人も多いかと思います。
ベジタリアンやヴィーガンと聞くと、「健康志向」や「動物保護」の思考の人がしていることというイメージですよね。
でも実は私たちが食べているお肉を作るための家畜産業と「地球温暖化」や「資源保全」はとても密接にかかわっているんです。

家畜産業が地球に与える影響

米国のミシガン大学がビヨンド・バーガーと他の米国のビーフ・バーガーの環境への影響を比較した結果があります。ビヨンド・バーガーは普通のビーフ・バーガーに比べてはるかに少ない水、土地、エネルギーで作ることができ、温室効果ガスの排出量も少ないことがわかっています。

Copyright © 2020 Beyond Meat. All Rights Reserved.

このように、ビヨンド・バーガーは他のビーフ・バーガーに比べて
99%の少ない水
・93%の少ない土地
・90%の少ない温室効果ガスの排出
・46%の少ないエネルギー消費

で作ることができるんです。

実は牛肉の生産は大量の温室効果ガスが排出しているんです。
その量はなんと、人が排出している温室効果ガスの全体の約15%だそうです。

ミシガン大学のレポートはこちら

ERS/USDA, various LCA and EIO-LCA data

こちらは一人あたりの温室効果ガスの排出量を、その人の食生活によってグラフ化したものです。
一番左のお肉中心の食生活の人と、一番右のヴィーガンの人では倍以上の差があることがわかります。

また、家畜を育てるためには広大な土地も必要になります。
そのために広範囲で森林伐採が行われていて、森林による二酸化炭素の吸収を減少させている原因の一つになっています。

自分の食生活で世界の飢餓を減らせる

実は畜産業は飢餓で苦しんでいる人達とも密接に関係しています

2018年に世界で生産された26億トンの穀物のうち、主食などの食用として消費されたのは43%。残りの36%が家畜や養殖魚のエサとして、21%が食べ物に添加される加工でんぷんや甘味料、そして石油に代わるエネルギーの一つであるバイオ燃料として消費されています。

つまり穀物として人が食べているのは、生産しているうちの半分以下ということです。
世界中の人全員が食べるだけの十分な穀物があるにもかかわらず、それを人ではなく牛などの家畜に食べさせています。
そしてその家畜を裕福な国の人たちが食べるため、貧困の国で暮らす人が餓死しているというのが食料問題の一つです。

今日からいきなりベジタリアンになるのは難しいですが、自分たちの食生活について少しだけ考えてみることが必要だと思います。

創業者の思い

ビヨンド・ミートの創業者で現在もCEOを務めるイーサン・ブラウン氏は、もともと環境問題の解決のために再生可能エネルギー事業に携わっていたそうです。

しかし環境問題には人間の食生活が大きく関わっていることに気づき、代替肉の開発を始めたそうです。

「食生活で環境問題に取り組む」という、新しい発想を生み出し、それを実践しているんですね。

ビヨンド・ミートを食べてみた!

実際にビヨンド・ミートの製品を食べてみました。
ターゲットという大手スーパーの肉製品の陳列棚に、他の肉製品と同じように並んでいました。

値段も他の製品とあまり変わらない値段です。

私はあまりハンバーガーが好きではないので、ソーセージを購入しました。
オリジナルとスパイシーの2種類があります。
見た目は普通のソーセージとあまり変わらないですよね。

ハンバーガー用のパテやソーセージのほかに、ひき肉も販売しているようです。

普通のソーセージと同じようにフライパンで6分焼いて出来上がり。
焼く前は結構柔らかい感じでしたが、焼いてみると普通のソーセージのような弾力になりました。

味も触感もお肉にとても近かったです。
本物のお肉のようなジューシーさはありませんが、触感はほぼお肉と一緒です。
たぶん「植物からできている」と言われずに食べたらほとんどの人が気づかないと思います。

ビヨンド・ミートに投資してみよう

現在、代替肉を開発している企業は米国に多数あります。
その中でも2019年に初めてナスダックで上場したのがビヨンド・ミートです。

2019年に上場してから現在までの株価です。
株価はすでに2.6倍になっています。
今のところ配当は行っていません。

ビヨンド・ミートの財務状況と今後

コロナによるパンデミックがレストランや外食産業に打撃を与えたため、小売業のシェアが88%に増加しても、今期は利益を生み出すことはできませんでした。
純損失は1,020万ドルで、1年前に報告された940万ドルの損失よりも多くなっています。昨年の230万ドルの利益が、今年は120万ドルの損失になってしまったためです。

しかし事業の拡大で売上高は伸びています。 2020年の6月にブラジルのサンパウロで19店舗での販売が開始されました。 肉の消費量が世界第三位であるブラジルの市場での売り上げが期待されています。

最近ではスターバックスとも提携をしており、中国本土にも参入しています。 また、KFCとも提携しており、「ビヨンド・フライドチキン」という商品もKFCで7月から販売が開始されました。

現在ライバル企業としてビヨンド・ミートと同じく代替肉の製品を販売している「Impossible Foods」という企業があります。
こちらも近いうちに上場するといわれているので、「Impossible Foods」などの他の代替肉を製造している企業が上場したあとの株価の動きにも注目されています。
Impossible Foods


ビヨンド・ミートに期待する投資家たち

ビル・ゲイツや、レオナルド・ディカプリオなど、環境問題の改善に取り組んでいる人達も多数ビヨンド・ミートに投資しています。

ビル・ゲイツは実際に自社でベジタリアン・ミートの開発も行っています。

家畜が環境問題、食料問題、健康問題に悪影響を及ぼしているということをビル・ゲイツもインタビューで語っています。
しかし、すべての人にベジタリアンになることは強要できないため、本物の肉と同じくらいおいしい食材の開発に取り組んでいるそうです。


グローバル問題や社会のために頑張っている人や企業を応援するつもりで投資するのも一つの社会貢献だと私は思っています。
そしてそういった信念を持っている企業は必ず成長していくと思うので、結果的に自分の利益にもつながります。

みなさんも自分が応援したい企業への投資も是非考えてみてください。

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投稿者: CA life

カリフォルニアで暮らしています。 早期リタイアのために米国株式投資で資産形成を始めました。 金融リテラシーを高めるために日々勉強中です。