IRAを使わないなんてもったいない!米在住者が利用できる個人年金制度

今回は、個人年金制度である「IRA」についてご紹介したいと思います。「IRA」をうまく使うことで、節税対策をすることができます。
「IRA」は米国居住者のみを対象とした制度ですので、日本在住の方は「NISA口座」などの非課税口座で資産運用して、節税することを検討してみてください。
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ー目次ー

・アメリカの個人年金制度
・Roth IRAとTraditional IRAの違い
・どっちの「IRA」に何を投資すればいいの?

アメリカの個人年金制度

401kとIRA

「IRA」とは “Individual Retirement Account” の略で、個人年金制度の一つです。
米国には一般的に退職後の積み立てに使われる制度が2つあります。
・401kー雇用主と従業員が一緒に積み立てる年金制度
・IRAー個人が積み立てる年金制度

基本ルールとしては、もし働いている企業で401kに加入することが可能ならば、まず401kに加入することがお勧めです。
401kはアメリカの一般企業に勤めている人が任意で拠出する事ができるプランで、自分が拠出した額に応じて雇用主が積み増しをしてくれます。これは「マッチング」と呼ばれる仕組みで、雇用主によってマッチングの仕方は違いますが、100%のマッチングの場合、自分が$100拠出したら会社も$100出してくれる事になります。

401kの場合、勤務先の会社が運用ルールを定めますから、投資先や媒体、売買の頻度などが制限される可能性があります。手数料が一律で決められてしまうという点もデメリットとしてあります。
ですが、「マッチング」は働いている企業から「タダでもらえるお金」ですから、まずは401kを最大限活用することをお勧めします。

一方IRAは、個人が自分で積み立てるものなので、銀行口座のように自分で開設する必要があります。銀行、証券会社、保険会社、ミューチュアル・ファンドの多くがIRAプランを提供していて、ネットで自分で簡単に口座を開設することができます。
Fidelity IRA
Vanguard IRA
一般的に、401kよりもIRAの方がより多くの投資商品から選択できるようになっています。投資商品はもちろんのこと、管理・運用手数料や使い勝手などをいろいろと考慮した上で、自分の気に入った証券会社・資産管理会社を通じて運用することが可能です。

Roth IRAとTraditional IRA

IRAには中小企業が提供する企業型IRAもありますが、今回は個人型のIRAについて説明していきたいと思います。
IRAには主に2つのプランがあります。
1,Roth IRA
2,Traditional IRA
2つの違いを見ていきましょう。

1,Roth IRA

積み立ては所得税を払った上で行いますが、利回りは非課税で運用されます。
元金はいつでも非課税で引き出すことができます。利回りは、59歳半以降の引き出しであれば(あるいはその他の一定条件を満たせば)、課税されません。積み立て時に税金を払ってしまえば、その後一切非課税という魅力があります。

2,Traditonal IRA

積み立てる資金が、所得税控除の対象となります。
たとえば、所得税ブラケットが25%の人が$3,000を積み立てる場合$3,000×0.25=$750分だけ所得税が節約できることになります。Roth IRA同様に、投資した株の配当金、キャピタル・ゲイン、利息などの利回りは、資金を引き出すまで課税されることはありません(税の遅延 “tax deferred”)。
引き出し時には、その時点の所得税率によって税金を払うことになります。また、70歳半になった時点で、必要の有無にかかわらず、必ず最低額を引き出し始めねばならないという規定もあります。

どちらのIRAでも、59歳半前に引き出したり、その他一定条件を満たさない引き出しをすると、10%のペナルティが課せられます。

Roth IRAとTraditional IRAの違い

Roth IRAとTraditional IRAの概要

Roth IRAもTraditional IRAも、米国での勤労所得があることが条件になります。
働いていない配偶者は、本来なら収入がないので積み立てができないことになりますが、以下のの条件を満たせばIRAに積み立てることができます。

1)収入のある配偶者と婚姻関係にあること。
2)タックス・リターンは、ジョイント・リターンをしていること。
3)収入のある配偶者の収入が、IRAの積み立て額(ふたりの合計額)より多いこと。
5)Traditional IRAの場合は、働いていない配偶者が70歳半以下であること(Roth IRAは何歳でも大丈夫です)。

Roth IRATraditional IRA
積み立て時の税金所得税の控除なし所得税控除あり
運用時の課税非課税で運用非課税で運用
引き出し時の税金元本:非課税
利子:積み立てから5年以上で、以下のどれかの当てはまる場合は非課税
1)59歳半以上
2)死亡、ディスアビリティ
3)初めての持ち家
元本・利子共に課税
積み立ての上限$6,000(50歳以上は$7,000)
一定額以上の所得:積立額が減額、もしくは積み立てが不可。
$6,000(50歳以上は$7,000)
一定以上の所得:控除できる額が減額、もしくは控除が不可。
最低引き出し額なし72歳から最低額の引き出しが必要
ペナルティについて

以下の条件を満たさない場合、引き出すと課税対象部分に10%のペナルティが課せられます。
1)59歳半以上
2)高額医療費
3)死亡
4)ディスアビリティ
5)初めての持ち家
6)高等教育費

以上の条件のいずれかに当てはまる場合は、Roth IRAでもTraditional IRAでもペナルティなしで引き出しが可能です。
しかしその場合どちらも所得として考えられるため、課税はされてしまいます。
Roth IRAの場合は利子のみに対して、Traditional IRAは元本・利子ともに課税されます。Roth IRAの場合は、結果的に元本はいつでも非課税、ペナルティなしで引き出しが可能ということになります。

所得による積立額・所得控除の設定金額

IRAへの積み立ては、一年を通していつでもできます。積み立て額は上限範囲内ならいくらでも自由で、毎年違った金額でも大丈夫です。ですがこの上限は変わることがあるので、その年の上限がいくらかは自分でチェックする必要があります。
締め切りは通常、翌年の4月15日(年によっては多少ずれることもあり)です。たとえば、2020年のIRAへの積み立ての締め切りは2021年4月15日です。つまり、Traditional IRAの場合、2021年の4月15日に$5,000積み立てたとしても、2020年のタックス・リターンで税控除を受けることができるということです。

Roth IRAの積み立て額とTraditional IRAの所得控除になる積立額は所得によって異なります。Roth IRAは収入によって積み立て可能な金額が決まります。
Traditional IRAは収入に関わらず積み立ては可能ですが、収入と、401Kなどの職場のリタイアメントプランの有無で、所得控除できる金額が決まります。

Roth IRAで積み立てができる範囲
Single■ $125,000以下 全額
■ $124,000~$140,000まで 減額
■ $140,000以上 積み立てが不可
Joint Filer■ $198,000以下 全額
■ $198,000~$208,000 減額
■ $208,000以上 積み立てが不可
Traditional IRAで所得税控除できる積立額の範囲
職場のretirement planの有無本人があり配偶者がありなし
Single ■ $66,000以下 全額
■ $66,000~$76,000まで 減額
■ $76,000以上 控除が不可
全額
Joint Filer■$105,000以下 全額
■$105,000~$125,000まで 減額
■$125,000以上 控除が不可
■$198,000以下で 全額
■$198,000~$208,000まで 減額
■$208,000以上 控除なし
全額

夫婦のどちらかが職場のリタイアメントプランに参加していて、配偶者は参加していない場合は、夫婦のそれぞれでで控除対象額が異なってきます。職場のリタイアメントプランに参加している方は比較的低い所得でも控除が制限される、または不可になります。ですが参加していない配偶者の方は、比較的高い所得まで控除が可能になります。

高額所得者の場合

高額所得者はRoth IRAの利用は不可になります。「Non-Deductible IRA」と呼ばれる口座で、控除なしでの積み立ては可能です。
◆Non-Deductible IRA
・積み立て時の控除がなく、引き出し時も課税される。
・運用利回りは引き出すまで課税されない。

どっちの「IRA」に何を投資すればいいの?

Roth IRAとTraditional IRAはどちらがいいの?

Roth IRAは積み立てる時に所得税を払い、引き出す時は所得に数えられずに無税になります。一方Traditional IRAは積み立てる時には所得控除による節税ができ、引き出す時には所得税を支払うという点が2つの違いになります。
なので、税金を先に支払うのと後で支払うことを比べて、どちらが節税効果があるのかが選ぶ際の重要なポイントになります。

◆Roth IRAがが有利な人◆
現在失業中、または一時的に所得が激減したため現在はタックスが低く、将来リタイアした後の方が高い税金を支払う可能性が高い人。

また、Roth IRAは相続税対策として使うこともできます。口座の所有者が死亡した場合、そのお金は受益者、相続者に引き渡されます。Traditional IRAの場合は、資金を引き出し時にその人が自分の収入として税金を支払うことになります。
しかしRoth IRAの場合は、口座の所有者が積み立て時にすでに税金を支払っているので、引き出し時に税金を支払う必要がありません。

◆Traditional IRAの方が有利な人◆
積み立てをしている現在、勤労所得がそれなりにあり所得税率が相対的に高く、リタイア後の方が所得が低下して所得税率が低くなるという可能性が高い人。

他には、米国の税率が今後どうなるかも重要なポイントです。もし米国の税率が上がれば、たとえ所得が下がったとしても、自分のリタイアメント後の税率は今払っている税率より高くなる可能性も十分にあります。
ですが将来の米国の税率がどうなっているかはわかりませんので、あくまでも予想することしかできません。
なので、積み立て時に先に税金を支払うか、後で引き出し時に税金を支払うかは、自分のライフプランをよく考えて決めていってください。

最終的には運用会社に確認する必要がありますが、IRAは帰任後アメリカの非居住者となっても口座継続は現状基本的に可能です。

IRAで何に投資すればいいの?

限られたファンドから投資先を選ぶ401kプランにくらべて、IRAはほとんどの金融商品に投資可能です。それが魅力でもありますが、投資初心者にとっては何を選べばいいのかわからないということにもなります。

IRAで運用できる資産には株や債券、投資信託(ミューチュアルファンド)はもちろん、401kプランでは運用できない金やプラチナなどの貴金属から不動産、そして最近ではビットコインなどの仮想通貨まで多種多様な選択肢があります。

IRAで資産運用する人の目的のほとんどは自分の老後の資金だと思いますので、以下のような投資商品に投資することをおすすめします。
・変動率が小さいもの
・リスクが低いもの
・安定したリターンがあり、長期的に右肩上がりの成長をするもの
・経費率の低いもの

以上のような点を踏まえると、米国の市場に連動するETFを購入するのがベストだと思います。
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基本は上記のような米国市場に連動する、リスクが低く安定して成長するETFへの投資をすることをおすすめしますが、他にも、米国債に投資できるETFや、電気自動車産業、不動産、自然エネルギー、新興国株など、さまざまな分野や地域に投資できるETFが販売されています。
おすすめ銘柄やETF

是非、楽しい老後のための資産運用にIRAを活用してみてください。

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投稿者: Hiroko mama

カリフォルニアで夫と3人の息子と暮らしています。 早期リタイアのために米国株式投資で資産形成を始めました。 金融リテラシーを高めるために日々勉強中です。

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